3・4月例会『しあわせの雨傘』
NLTプロデュース公演
『しあわせの雨傘』
2021年3月14日(日)
14:15開場 15:00開演 17:30終演予定
場所=児島文化センター
作=Barillet & Grédy (ピエール・バリエ&ジャン=ピエール・グレディー) 訳=佐藤康 演出=鵜山仁
出演=賀来千香子、井上純一、永島敏行、遠野なぎこ、小泉駿也、𠮷越千帆
あらすじ
とある町の、大きな傘工場の経営者夫人シュザンヌは、メイドもいる専業主婦。
子育ても終わり、ポエムづくりとジョギングが日課。家事も仕事もしなくて良い、と夫に言われる“お飾りの妻”となっていました。優雅な日々を送るが、退屈な日々を送っている社長夫人である。社会の中に自分の居場所はなく、家庭でも母としての位置は、愛されるママでしかない。
夫のロベールは仕事最優先、シュザンヌの事など見向きもしない。彼は、秘書のナデージュを愛人にしていた。娘のジョエルは結婚し、夫を父の傘工場に勤めさせている。息子のローランは、会社の後継者になるつもりは全くなくパリ暮らし。
ある日、独善的で典型的なブルジョア社長ロベールに反発する労働者が、横暴な経営を改善しろ、とストライキに入ってしまう。ロベールは、事態を収拾するどころか、悪化させ工場に軟禁状態になってしまう。
この窮地をシュザンヌは、若い頃には交流のあった、今は共産党員の市長であるババンに、助けて貰おうと相談する。ババンの協力もあり、創業者の娘としてシュザンヌは組合との交渉に成功する。そして夫は軟禁から解放されるが心臓発作を起こしてしまう。夫のロベールに代わり、彼女シュザンヌが社長に就任するが・・・。
「妻は夫の飾り物じゃない!?社長夫人の変貌をコミカルに描く痛快コメディ」
かいせつ
フランスには大人のコメディが豊富にありますが、その中の隠れた一作が、バリエ&グレディの「Potiche ポティッシュ」でした。1980年にパリで上演され、物語は70年代後半、地方の傘製造会社の社長夫人の変貌をコミカルに描いています。作品は「社会の中に自分の居場所を探す女性」を描いています。原題のpoticheとは、(中国や日本の)大型陶磁器、壺や花瓶などの事だが、転じて(実質的権限のない)名誉職の人、飾り物という意味もあります。
作品は70年代の世情ですが、現在も変わらない、女性と社会の関係がそこにはあります。 時代が変わっても、関係が変わらない状況は日本でも全く変わりはありません。この作品は多くの女性、そして女性を対等なパートナーと考える男性に是非ご覧頂きたいと願っています。しかし、あくまでもコメディです。笑いの中の批判をお楽しみ下さい。
他会場観劇日
倉敷市芸文館 4月2日(金)13:30
4月3日(土)17:30
玉島文化センター 4月4日(日)14:30
※他会場で観劇する場合は、必ず観劇日の2日前までに「児島玉野市民劇場」事務局までご連絡下さい。